ChatGPTに入力データの学習をさせないために申請するオプトアウト。

オプトアウトの申請は簡単ですが、メリットとデメリットもあるため、事前にChatGPTの理解が必要です。この記事ではChatGPTのオプトアウトについて解説します。

ChatGPTのオプトアウトとは?

ChatGPTのオプトアウトとは、チャット履歴データをAI学習に利用されないよう拒否することです。

ChatGPTを提供するOpenAIは、チャットデータをAIの学習に活用してサービス改善を行っていますが、プライバシー保護の観点からオプトアウトを選択できる仕組みを用意しているんですね。

オプトアウトを申請すると、あなたのチャットデータはOpenAIのAIモデル学習に一切使われなくなります。個人情報の秘匿性を高めたい方は、ぜひオプトアウトを検討してみてください。

オプトアウトの前に知っておくべきこと

オプトアウトは、プライバシー保護には有効な手段ですが、メリットとデメリットをよく理解した上で判断することが大切です。ここではオプトアウトの長所と短所を詳しく解説しますので、オプトアウト申請前にしっかりチェックしておきましょう。

オプトアウトするメリット

オプトアウトの最大のメリットは、ChatGPTの学習データに自分の会話ログが含まれないことです。

つまり、個人的な会話内容がAIモデルに学習されるリスクを回避できるということ。プライバシーに敏感な方や、ChatGPTに秘密の話を打ち明けている方は、オプトアウトがおすすめです。

また、オプトアウトユーザーのチャットデータは、OpenAIの従業員であっても閲覧できない仕組みになっています。社内でデータが不正利用されるリスクも防げるので、より安心してChatGPTを活用できるでしょう。

オプトアウトするデメリット

一方、オプトアウトにはデメリットもあります。

オプトアウト申請すると、ChatGPTの機能改善に自分のデータが活かされなくなるのは、ちょっと残念に感じるかもしれません。

私たちユーザーの会話ログは、ChatGPTをより賢く、より使いやすくするための貴重な学習材料です。その恩恵を受けられなくなるのは、サービス向上を応援する立場からはマイナス面と言えますね。

また、オプトアウト設定は取り消すための手続きが少し面倒なので、よく検討してから申請することをおすすめします。

オプトアウト申請ではなく、ChatGPTの管理画面から拒否設定もできますが、この方法の場合ChatGPTの履歴が一切残らなくなってしまいます。

ChatGPTを使っていると、過去のチャットの続きを使いたいこともあるものですが、履歴が一切残らないとこれが出来ません。意外と不便な一面がある点には注意が必要ですね。

ChatGPTでオプトアウトを申請する手順

では、実際にChatGPTのオプトアウトを申請する手順を見ていきましょう。 データを学習されないようにするための別の方法として、ChatGPTの管理画面から拒否する方法と、2つの選択肢があります。

  1. OpenAIのオプトアウト申請フォームを利用する方法
  2. ChatGPTの管理画面から学習を拒否する方法

1.OpenAIのオプトアウト申請フォームを利用する方法

オプトアウトの申請はChatGPTの画面ではなく、OpenAIのオプトアウト申請フォームを利用します。

STEP1
オプトアウトするためのページへアクセスする

OpenAI公式の「OpenAI Privacy Request Portal」にアクセスし、「Make a Privacy Request」ボタンを押す。

OpenAI公式の「OpenAI Privacy Request Portal」
STEP2
未ログイン状態の場合はログインする

アカウント有無を選択する画面が表示されるため、「I have an OpenAI account」をクリックしてログインする。

STEP3
メールアドレスを入力して「Send Email」ボタンを押す
STEP4
OpenAIからの受信メールを開いて「Log In」ボタンを押す
STEP5
居住国「JAPAN」を選択、「Confirm Request」を押す

これでオプトアウト申請は完了です。

2.ChatGPTの管理画面から学習を拒否する方法

次にChatGPTの管理画面から学習を拒否する手順をご紹介します。

STEP1
ChatGPTにログインする
STEP2
「設定」画面から「データ制御」画面を開く
STEP3
「チャット履歴とトレーニング」をオフにする
チャット履歴とトレーニングをオフにする

これでChatGPTのデータ学習を拒否できます。

この時点で過去のチャット履歴は見れなくなっていますが、「チャット履歴とトレーニング」をオンに戻すと履歴が残るようになります。

オプトアウト不要でデータ保護できるサービス

実は、ChatGPTにはオプトアウト不要でデータ保護が確約されているプランやサービスもあります。ビジネスでの活用を検討中の方は、こちらの利用もおすすめです。

法人プランのChatGPT Enterprise

OpenAIが提供する法人向けプランの「ChatGPT Enterprise」。

「ChatGPT Enterprise」のプランならユーザーデータが学習に使われることはありません。高度なプライバシー保護を前提としたサービス設計になっているんです。

料金は少し高めですが、データ管理を自社で完結できるため、機密情報を扱う業務でも安心して導入が可能。セキュリティ重視の企業におすすめのプランですね。利用回数制限が上がったり、応答速度が上がったりと、利便性もアップします。

APIで利用するChatGPT関連サービス

また、ChatGPTのAPIを活用したサードパーティ製のサービスもデータ学習に利用されません。

ChatGPTのAPIを利用した外部のサービスは多数リリースされているため、これらを利用するのも選択肢の一つですね。

ChatGPTのオプトアウトまとめ

ChatGPTのオプトアウトについてご紹介しました。 用途や目的に合わせて、最適なデータ管理方法を選択していきましょう。